放置は危険!睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因と6つの対策
眠りの質が悪いと、様々なトラブルが発生することを知っていますか?具体的に言うと、日中の眠気による仕事の生産性の低下、交通事故、そして様々な重病の原因になります。
睡眠の病気の中でも代表的なものが、今回ご紹介する睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。文字通り、寝ている間に何度も呼吸が止まる怖ろしい病気です。男性は女性の3~5倍もなりやすいのも特徴です。
この病気は、特に血管や心臓、脳に大きな負担が掛かり、放っておくと高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こします。
そして何と国民全体で推定300~500万人もいると言われています。あくまで推定値で正確な数は分かっていませんが、100万人単位で患者がいることは専門家の意見も一致しています。
それほど多くの人が掛かっている病気です。ただはっきりと自覚している人は少なく、現在治療を受けている患者は、20~30万人ほどしかいません。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、放置しているとたいへん危険です。もし思い当たる人は、すぐに対策を取ることをお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の3つのタイプ
睡眠時無呼吸症候群には「閉塞性」と「中枢性」と「混合型」の3種類に別れます。
圧倒的に多いのが「閉塞性」で、約9割の患者はこちらのタイプです。「閉塞性」は喉や上気道を塞いでしまい、睡眠時に呼吸が止まってしまうタイプになります。
一方、「中枢性」は、脳の呼吸中枢の障害により呼吸が止まってしまうタイプになります。「中枢性」は、呼吸をするための脳からの信号自体がなくなって、一時的な無呼吸状態となります。そして両者を合わせたタイプが「混合型」になります。
ただ「中枢型」の原因ははっきりとは分かっておらず数もすくないので、今回は「閉塞性」に絞ってご紹介していきます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる主な原因5つ
1.肥満により首周りの脂肪が多い。
肥満の人は、首や咽頭にも脂肪が付きやすく、上気道が狭くなって睡眠時の呼吸を妨げやすい傾向があります。太り過ぎというのは、睡眠時無呼吸症候群の大きなリスク要因となります。
2.慢性的な鼻炎や、花粉症などによる鼻詰まり
鼻が詰まっていると、睡眠時も口呼吸になります。口で呼吸をすると、鼻呼吸に比べて咽頭が狭くなり気道が塞がりやすくります。
3.飲酒や喫煙による影響
アルコールには、筋弛緩作用があり咽頭の筋肉が緩むことにより、気道が狭くなります。そしてタバコは気道の周辺に炎症を起こすので、結果的に気道を塞いでしまいます。さらにお酒もタバコもイビキをかきやすくなるので、睡眠には害が大きい嗜好品です。
4.舌や扁桃腺が大きい
舌が大きいと喉に蓋をしてしまうことになり、睡眠時の無呼吸を起こしやすくなります。扁桃腺の場合は、気道を狭めてしまうので大きすぎるとマイナスになります。
5.顎が小さい
東洋人は肥満が少ない割に、欧米並みに睡眠時無呼吸症候群の患者が存在します。それは顎が小さく、気道も狭い場合が多い、という遺伝的な問題が指摘されています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のセルフチェック
具体的な対策に入る前に、セルフチェックをしておきましょう。下記に一つでも当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
・大きなイビキをかく
・肥満傾向(BMI25以上)がある
・日中に眠気に襲われることが多い
・起床時に頭痛がある
・人から寝ている時に呼吸が止まっていることを指摘されたことがある
・EDなど性的な減退がある
・同年代よりも集中力や記憶力の低下を自覚している
睡眠時無呼吸症候群(SAS)への6つの対策
1.減量をする
BMIが25以上であったり、メタボリックシンドロームの人は、減量するだけでも睡眠時無呼吸症候群が大きく改善される可能性があります。単純に体重を落とすだけでなく、体脂肪率も意識して落としていくと効果的です。首周りの脂肪が減れば気道も広くなるので、減量はかなり有効な対策になります。
2.耳鼻科で鼻づまりを改善する治療を行う
鼻詰まりを改善して鼻呼吸をすることは、睡眠時の気道確保に役立ちます。花粉症や慢性鼻炎などの治療はしっかりとしておきましょう。ただ「鼻中隔湾曲症」がひどい場合は、歪みが強くて鼻呼吸は難しいです。その場合は、外科的な手術で鼻の通りを良くする方法も検討したほうが良いです。
3.歯科医院でマウスピースを作成する
歯科医院で、専用のマウスピースを作成するのも、特に中程度の症状までは有効性が認められています。上下の歯にマウスピースを装着することで、下顎を前に出して気道を広くするのです。一般的な歯ぎしり用のマウスピースは、上の歯だけに付けるタイプなので注意して下さい。専門の歯科医がいる病院で作成依頼をしましょう。
4.CPAP(シーパップ)で、治療を行う
CPAPとは、対症療法ではありますが、睡眠時無呼吸症候群の治療の中では最も効果のある方法と言えます。鼻にマスクを装着して、ベッド脇の小型の機械から空気を送り込む治療法となります。CPAPを使用すると、強制的に気道を広げるので、快適に睡眠を取ることができます。
ただし保険診療ができるのは、睡眠時に1時間あたり平均20回以上の無呼吸や低呼吸が認められる場合です。軽度の人は、高額になってしまうのが弱点です。保険が認められれば、機械のレンタル代が月5000円程度で利用することができます。
5.禁煙・飲酒量と時間のコントロール
原因の項でも紹介しましたが、アルコールとタバコは気道を塞ぐ作用が起きやすく、睡眠時無呼吸症候群になりやすい嗜好品です。そして寝る前に摂取すると、覚醒作用のため質の悪い眠りになる傾向があります。現在すでに睡眠に問題がある場合は、まずは禁煙をして、アルコールもできるだけ摂取しないようにしてください。最悪でも夜寝る前の飲酒は控えましょう。
6.寝る時の体位を横向きにする
どうしても仰向けに寝ると、咽頭が下がって気道を塞ぎやすくなります。そこで横向きに寝ることで気道を確保するようにします。人によっては、これだけでイビキもかかなくなり、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状も出なくなってしまう人もいます。今まで
仰向けで寝ていた人は、違和感があると思いますが、横向き専用の枕などを使用することで徐々に横向きに寝ることに慣れていけます
まとめ
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、普通に生活していると自覚しないまま放置してしまうケースが大半です。発覚するケースもパートナーや家族からの指摘がきっかけになる場合が多いです。
今回は自分でも今回の原因やセルフチェックリストを見て、疑わしい項目がある場合は、睡眠専門の病院を受診して検査を行ったり、ご紹介した対策を実践してみてください。
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